3/21ゴセイジャー雑感とその他のできごと

さて、今日のゴセイジャーは筆者的には傑作ではないかとおもえましたね。
2000年代に入ってから、東映の子ども番組で「いらない人間はいない」という台詞が(肯定的なニュアンスで)でたのは初じゃないですかね。やっとまともな方向にもどりつつありますね。
 
90年代までの東映の子ども番組では、上記のような台詞がでるのが普通だったように思えます(代表はウインスペクターの38話『選ばれた男』)。この「いらない人間はいない」というのは、人権、生存権憲法25条)に通じる、リベラルな価値観のもっとも基本的なものでしょう。
 
今回の話で、逆上がりの練習をやるようにレギュラーの少年にレッドがすすめるときに、「自分もやるから君もがんばれ」というように教えていたのは第二期ウルトラ(タロウ、レオ)的ですね。第二期ウルトラのこの手の話は、田口成光のインタビューによれば、子どもへの大人からのアドバイスが一方的な押し付けというニュアンスにならないように意図的にやっていたということですが、これは非常に評価できる試みのひとつだとおもえます。
 
怪人と戦っているうちに、鉄パイプだらけのところにいって偶然にレッドが逆上がりができてしまうというところは、ドラマと戦闘シーンが融合していた感じでよかったし(多少ギャグっぽい感じがするが狙ったものでしょう)、最後に少年が逆上がりの練習をやる気にななったものの、逆上がりができるようになったかどうかは分からないまま終わるのもいいですね(この辺が荒川稔久の持ち味かな~)。
今回のストーリーは、『ウルトラマンエース』のファイヤーモンスの回あたりと比較されそうですが、今回のゴセイジャーのほうは、そもそも少年が逆上がりの練習自体を嫌がっているところから、いかにその気にさせるかという部分が問題になっているので、最後に少年が逆上がりができるようになる描写は入れる必要ないとおもいます。
 
今回、「人生に無駄はない」という台詞もでてきましたが、これは友人のビッキーHONMAさん(最近はビッキー先生に改名)がかつて出した上原正三のインタビュー本(同人誌)の引用だなあ。あれやっぱり業界人でも読んでる人おおそうですね。なんせ本人のロングインタビューですからね。
 
話はかわって、先日、某社会人サークルで、ニューヨーク出身のアメリカ人のGさんという方と話す機会がありました。そのGさんは空手を習いに日本に来たという人で、日本人の価値観が「お金がすべて」という資本主義の価値観に染まっていることを批判していました。
Gさんは、日本の縄文人アイヌといった狩猟採集民族の研究をしていて、将来的には、金銭を使わない自給自足の生活を、仲間と地方にコミューンみたいなものをつくって行うと話していまいた。
 
そのGさんは、社会と自分とのバランスを保つために、たまに瞑想をやるのだそうです。Gさんも、社会へ協力することによって自分が幸せになる、という考えをもっており(日本語ができる方で、社会への奉仕ではなく社会への協力という言葉をつかっていたのが新鮮。)、そのうえで、社会に協力しすぎても自分が失われてしまうから、そのバランスに気づくために瞑想をやるのだそうです。
 
この「社会と自分とのバランスが大事」ということは、筆者がこのサイトでなんども語っていたことですが、筆者のほうからそういう話をふったのではなく、Gさんのほうから言ってきましたからね。Gさんは、自分のことをアナキストといっていて、地方分権の重要性をかなり長々と語っていました。やはりそういう社会主義的な思想というのは、社会と自分とのバランスというのが重要だということがわかりました。
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ちなみに、以前日記の、所得税の累進率引き上げの記事は、できるだけ多くの人に読んでいただきたいので、リンクしておきます。未読の方は必読!

2010/2/27『ついに裕福層増税への動きが!』
http://blogs.yahoo.co.jp/wandaba_station/60975082.html
2010/3/2『理想の最高税率とは』
http://blogs.yahoo.co.jp/wandaba_station/60989175.html
2010/3/7『文化人の合法的脱税?』
http://blogs.yahoo.co.jp/wandaba_station/61008228.html