今日はあまり書くことはないが…
さて、今日は本当はあまり書くことがないんですが、週一ペースで更新しないと忘れられるんで更新します。
今日、ひとつ気になったのが、今日オンエアされたゴーオンジャー『将軍フッカツ』の内容は、なんかとんでもないものだったみたいですね。筆者はまったく見てないですが、ネット上の評判だと、社会をうらむホームレスの青年に対し、主人公が自己責任論を押しつける（鉄拳制裁までして）という、もう新自由主義（資本主義）を推奨するような、ひどいストーリーだったみたいですね。
こういう傾向は、もう最近の東映テレビプロには、白倉伸一郎プロデューサーが台頭したあたりから、濃厚にありました。白倉PDというのは、基本的に作品のなかにこめるテーマは快楽主義（功利主義）で、それを「かっこいい大人の価値観」と勘違いして子どもに押し付けるという、いやみな内容のものばかりつくっていました。
快楽主義（功利主義）というのは、18世紀の法思想家のベンサムの思想なわけで、これがアメリカの保守主義の個人主義であるリバータリアニズム（リバタリアニズム）の元になっているものです。リバータリアニズムとは新自由主義と基本的には同じで（厳密には自然法をみとめるか否かという違いがあるが。自然法をみとめる方が新自由主義。）市場原理を重視する資本主義の思想です。
なので、快楽主義（功利主義）は、ちっとも新しい価値観ではないのに、なぜか白倉PDは「今までにない新しい思想」と勘違いして、快楽主義（功利主義）をテーマにした変な番組ばっかりつくるようになってしまいました。
この白倉PDは、どういうわけかスタッフ内でも評判がいいらしく（天才とまでいってあがめているスタッフがいるほど）これによって、現在の東映テレビプロの番組は、すべて快楽主義（功利主義）で塗りかためられてしまうという、異常事態になっています。
*快楽主義（功利主義）について詳しくふれた日記です。未読の方はどうぞ。
『ベンサムの予定調和説』
http://blogs.yahoo.co.jp/wandaba_station/57206697.html
白倉PDの作品のパターンというのは、まず人類愛を唱える人物を「嫌なやつ」として登場させて、その人物を個人主義的（＝快楽主義＝功利主義的）な価値観をもった主人公が罵倒し、それを延々とみせつけるというものです。
この物語構造は、以前日記で書いたクリント・イーストウッドの監督作品『許されざるもの』と、かなり似た構造をもったものです。この『許されざるもの』というのは、この日記の過去の日記『アカデミー賞＝リベラルではない』 に詳しく書いていますが、アメリカの保守主義（資本主義、個人主義）のリバータリアン保守の価値観を前面にテーマとして打ち出している作品です。
*参考：『アカデミー賞＝リベラルではない』（過去の日記）
http://blogs.yahoo.co.jp/wandaba_station/56349188.html
こういう今の東映テレビプロのスタンスは、郵政民営化の際にもあわられました。なんと、民営化が決定した直後の郵便局のキャラクターに当時の東映ヒーロー（ボウケンジャー、仮面ライダーカブト）がつかわれたのです。
*参考：この件についてふれた過去の日記です。
『郵便局の東映ヒーローのポスターに唾をはく』
http://blogs.yahoo.co.jp/wandaba_station/38346935.html
『改めて去年の郵便局の東映ヒーローのポスターにつばを吐く（長い！）』
http://blogs.yahoo.co.jp/wandaba_station/51403522.html
さらにいえば、白倉PDが手がけた、仮面ライダー響鬼の劇場版に、なんと小泉首相の息子が出演してたなんていうのも、偶然というより必然だったのかもしれませんねえ。小泉首相は構造改革で新自由主義を日本に本格的に導入してしまいましたが、それが問題になりつつあったときに、なんで小泉首相の息子をわざわざ出演させるのかわからない。
かつてバブルの時代の真っ只中に、『ウィンスペクター』で「世の中にいらない人間なんていない」という生存権（憲法25条）に通じる見事なテーマのドラマをやっていた東映テレビプロは、なんと現在では180度思想転向してしまい、新自由主義（自己責任論）を鉄拳制裁でホームレスにおしつけるところまで堕落しまくってしまいました。
補足：資本主義と社会主義の折衷的な「福祉国家」の成功例であるデンマークは、は雇用政策が進んでいて、現在の日本の雇用問題の解決のヒントがあると思えます。デンマークの雇用政策にくわしく知りたい方は以下の日記をどうぞ。
『現実的な社会変革』（過去の記事です）
http://blogs.yahoo.co.jp/wandaba_station/55262715.html
今日、ひとつ気になったのが、今日オンエアされたゴーオンジャー『将軍フッカツ』の内容は、なんかとんでもないものだったみたいですね。筆者はまったく見てないですが、ネット上の評判だと、社会をうらむホームレスの青年に対し、主人公が自己責任論を押しつける（鉄拳制裁までして）という、もう新自由主義（資本主義）を推奨するような、ひどいストーリーだったみたいですね。
こういう傾向は、もう最近の東映テレビプロには、白倉伸一郎プロデューサーが台頭したあたりから、濃厚にありました。白倉PDというのは、基本的に作品のなかにこめるテーマは快楽主義（功利主義）で、それを「かっこいい大人の価値観」と勘違いして子どもに押し付けるという、いやみな内容のものばかりつくっていました。
快楽主義（功利主義）というのは、18世紀の法思想家のベンサムの思想なわけで、これがアメリカの保守主義の個人主義であるリバータリアニズム（リバタリアニズム）の元になっているものです。リバータリアニズムとは新自由主義と基本的には同じで（厳密には自然法をみとめるか否かという違いがあるが。自然法をみとめる方が新自由主義。）市場原理を重視する資本主義の思想です。
なので、快楽主義（功利主義）は、ちっとも新しい価値観ではないのに、なぜか白倉PDは「今までにない新しい思想」と勘違いして、快楽主義（功利主義）をテーマにした変な番組ばっかりつくるようになってしまいました。
この白倉PDは、どういうわけかスタッフ内でも評判がいいらしく（天才とまでいってあがめているスタッフがいるほど）これによって、現在の東映テレビプロの番組は、すべて快楽主義（功利主義）で塗りかためられてしまうという、異常事態になっています。
*快楽主義（功利主義）について詳しくふれた日記です。未読の方はどうぞ。
『ベンサムの予定調和説』
http://blogs.yahoo.co.jp/wandaba_station/57206697.html
白倉PDの作品のパターンというのは、まず人類愛を唱える人物を「嫌なやつ」として登場させて、その人物を個人主義的（＝快楽主義＝功利主義的）な価値観をもった主人公が罵倒し、それを延々とみせつけるというものです。
この物語構造は、以前日記で書いたクリント・イーストウッドの監督作品『許されざるもの』と、かなり似た構造をもったものです。この『許されざるもの』というのは、この日記の過去の日記『アカデミー賞＝リベラルではない』 に詳しく書いていますが、アメリカの保守主義（資本主義、個人主義）のリバータリアン保守の価値観を前面にテーマとして打ち出している作品です。
*参考：『アカデミー賞＝リベラルではない』（過去の日記）
http://blogs.yahoo.co.jp/wandaba_station/56349188.html
こういう今の東映テレビプロのスタンスは、郵政民営化の際にもあわられました。なんと、民営化が決定した直後の郵便局のキャラクターに当時の東映ヒーロー（ボウケンジャー、仮面ライダーカブト）がつかわれたのです。
*参考：この件についてふれた過去の日記です。
『郵便局の東映ヒーローのポスターに唾をはく』
http://blogs.yahoo.co.jp/wandaba_station/38346935.html
『改めて去年の郵便局の東映ヒーローのポスターにつばを吐く（長い！）』
http://blogs.yahoo.co.jp/wandaba_station/51403522.html
さらにいえば、白倉PDが手がけた、仮面ライダー響鬼の劇場版に、なんと小泉首相の息子が出演してたなんていうのも、偶然というより必然だったのかもしれませんねえ。小泉首相は構造改革で新自由主義を日本に本格的に導入してしまいましたが、それが問題になりつつあったときに、なんで小泉首相の息子をわざわざ出演させるのかわからない。
かつてバブルの時代の真っ只中に、『ウィンスペクター』で「世の中にいらない人間なんていない」という生存権（憲法25条）に通じる見事なテーマのドラマをやっていた東映テレビプロは、なんと現在では180度思想転向してしまい、新自由主義（自己責任論）を鉄拳制裁でホームレスにおしつけるところまで堕落しまくってしまいました。
補足：資本主義と社会主義の折衷的な「福祉国家」の成功例であるデンマークは、は雇用政策が進んでいて、現在の日本の雇用問題の解決のヒントがあると思えます。デンマークの雇用政策にくわしく知りたい方は以下の日記をどうぞ。
『現実的な社会変革』（過去の記事です）
http://blogs.yahoo.co.jp/wandaba_station/55262715.html
