4/29ウルトラマンメビウス雑感(ついでにセイザーxも)

さて、今日のもよかったですね。セブンのストーリーとのリンクをした作品ですが、内容的にはウルトラマン80の『渡り鳥怪獣の子守唄』に通じるものがありました。

セブンの変身ポーズを一部引用していましたが、メビウスでの旧作とのリンクは、一応旧作を知らない人でも理解できるようなものにしないとマズイんではないでしょうかねえ。「セブンのは有名だから」ということでやったのかもしれませんが、幼い視聴者でセブンを知らない子どもにはわからないかもしれないので。

メビウスは、一応旧作との連続ストーリーとしても、単独の作品としても楽しめるようにしてほしいと個人的にはおもっていますんで、旧作の展開を引き合いに出すときは、なるだけメビウスの作品世界における過去の事件として紹介するという1話から3話までの感じでやってほしいんですけどね。

たとえば、ウルトラマン80で劇中で描かれていない怪獣との戦いが語られる話がありましたが(クワガンダの回)メビウスで旧作の展開や設定にふれるときには、こういうニュアンスでやってほしいんですよ。1話から3話まではそれに近い感じだったんで好感がもてたんですけど、今回のセブンの変身ポーズ(それを勇気の出るおまじないとしてドラマの中核にすえる)は、そういう感じではないので問題かなあと。

さて、今週はセイザーxもひさびさにみました。今回のはやっといままでセイザーxをみていて疑問に感じていた部分が全面的に解消されてほっとしました。いままでとういうわけか主人公の拓人は「仲間をまもるため」としかいわないのが嫌だったんで、途中で見たり見なかったりしていたんですけど。
敵を倒すこと自体が目的ではなく、あくまで地球や未来の世界を守るのが目的だという今回のドラマのテーマはいいですね。戦うことはあくまで手段の一つに過ぎず、最善の手段ともいいがたい、ということを、ちゃんと番組内で確認したのは意義のあることだとおもいます。

そういえば、『アシッド・ドリームズ』(第三書館)によると、ベトナム反戦運動をやった新左翼の運動家集団のマザーファッカーズは、「LSDによって武装せる意識」という声明文をだし、その中で同志たちに「世界にみなぎる不公正を正すために、今こそ銃をとりあげよ。」とアジっていた(259ページ)そうです。
マザーファッカーズというトンでもない名前でありながら、こういうことをいうんだから当時のアメリカの新左翼の運動家はすごいですね(笑)。たかだか市民運動家のレベルで世界中の不正を正せるのかどうかは大いに疑問ですが(笑)、その心意気はみとめていいとおもいます。