チグリス星人の目的は宇宙征服ですよ!

ひさびさにシルバー仮面の1話をみましたが、ちゃんとチグリス星人は「我々チグリス星人が宇宙を征服する日もちかい」とセリフでしゃべっています。

それなのに、ネットで検索すると、チグリス星人までも「地球人の宇宙進出を侵略と誤解して光子ロケットの開発を妨害する」というような設定だと勘違いしているサイトがあまりにもおおくでおどろきました。驚くをとおりこして不気味でしたよ。マスコミの洗脳効果のおそろしさを痛感しました。

さて、またもやゴーオンジャーの話ですが、先週のゴーオンジャーは、前回の日記にかいた部分以外でもひっかかりました。
先週のゴーオンジャーでは「みんな」という言葉を「仲間うちだけ」という意味でわざわざつかっていたシーンがありました。これは、なんかこのブログで書いたことへの含みがあるようにおもえてなりませんね。
2ちゃんねるには東映の新作の情報がもれたりするんで、まちがいなく関係者は2ちゃんねるをみてます。2ちゃんねるでは本ブログをよく叩いてリンクをはっているので、筆者自身は無名でも、関係者が2ちゃん経由で本ブログを見に来ているようです。)

昨年の夏に、このブログで「仮面ライダークウガ」がよくいっていた「みんなの笑顔のため」という言葉を人類愛の意味として解釈して書いたことがあったんですが、それに対して東映の側が「『みんな』っていうのは『仲間うちだけ』の意味でつかってるの!」と切り返してきた感じがしましたね。

クウガは実際作品を見てるとわかりますが、あきらかに面識のない人間をふくめて「みんな」という言葉で言い表しているんですが、東映はこれを後付けで「仲間うちだけまもっていた」ということにしようとしているようにおもいますねえ。

ゴレンジャーでは、ほぼ毎週「5人の力を一つにあわせ、世界をまもれゴレンジャー」というナレーションがついていたのに、なんで最近の作品は、この手の「人類愛」の意味の言葉を言わせるのを、そんなにいやがるんでしょうか。

前述のシルバー仮面の第一話でも、冒頭で春日光一が「光子ロケットを完成させて地球をまもらなければ」という台詞をかたっています。
この台詞といい、チグリス星人が「宇宙征服をする日もちかい」といっていたりと、台詞だけきけば、実はシルバー仮面の第一話というのは、変身ヒーローものでよく聞くセリフがおおいのです(さらにいえば、春日光一が「おれたち兄弟5人の力をあわせなければ~」といったりするんですが、このセリフも、戦隊シリーズとか合体ロボットもののアニメでよくあるセリフだったります。)

前回の日記で筆者は「地球をまもるとか、世界をまもるとか、そういう台詞がついた方が自然なドラマだった」と、先週のゴーオンジャーについて評しました。
が、これについて「日常で『地球をまもる』とか『世界をまもる』とか、そんな台詞をいうことないんだから『そういう台詞が出たほうが自然』というのはおかしい」とおもった方もいたかもしれません。

しかし変身ヒーローものは、現実の日常生活では起こらないできごとに登場人物が遭遇するため、日常にあまり使わない言葉がつかわれるのは当然の話だとおもいます(しかし、なぜか東映の高寺PDは、ある時期からこれを「おかしい」と批判しはじめた。)。

筆者がここで書いた「自然」というのは、ストーリーの流れからいって「自然かどうか」であって、日常よくいう言葉かどうかということではありません。

前回のゴーオンジャーでは、ほかにグリーンが「仲間のため」といってバイトとしていることを聞いたブルーが「いいやつだなああ!!」とかいってグリーンをほめるですが、みょうにこのセリフを強調するような芝居のつけかたをしていたようにもおもいます。これも引っかかる部分でした。
筆者は何年も前から、この日記で「仲間うちだけのことしか考えていないというのは駄目だ」とさんざん書いたのに、こういうセリフをつけてきて、しかも演出的にも強調しているというのは、かなりあてつけの感がつよいですね。

また、この話の放送日にアップされた番組公式ブログでの某出演者の文章にも「仲間をおもう熱い気持ち」云々とかかいて強調してきましたが、こういうのはもう現場スタッフからプロデューサーから番組スタッフ全員で、この日記で書いた「仲間うちだけのことしか考えていないのは駄目」という意見を否定してきている感じですね(番組公式のブログというのは、基本的にプロデューサーのチェックを通っているし、番組スタッフの代筆だったりすることのほうが多いでしょう)。

先週のゴーオンジャーは、デンジマンの2話やバイオマンの2話と同じ題材をあつかっている話だといえます。こないだデンジマンの2話をみかえしたんですが、ピンクが「テニスプレーヤーになりたい」といってデンジマンに参加することを拒むことに対してグリーンが怒って「自分さえよければ、他人はどうなってもいいっていうのか?!」と詰め寄りますが、こういうのが筆者がいうところの「熱さ」であって、仲間うちだけ守ることに対して感情を高ぶらせているというのは、単なるヒステリーですよ。

こういうことをかくと、今までのパターンとして、番組関係者が怒って、番組内で仕返し大会になるので(ゲキレンジャーもそんな感じでした)、もうゴーオンジャーはこれから先みません。ゴーオンジャーでまともだったのは第2話1本だけだったなあ。

*追記
ちなみに、映画『時計じかけのオレンジ』の原作小説に、映画にはない幻のラストがあったのをご存知ですか??
知らなかった方は、ぜひ以下の文章をおよみください!
『幻の21章をもとめて』
http://blogs.yahoo.co.jp/wandaba_station/53921891.html
『幻の21章についての補足』
http://blogs.yahoo.co.jp/wandaba_station/54076143.html